「結婚」の経験は、生涯未婚、結婚経験あり(継続中、離別、死別)の4ケースに分かれる。
生涯未婚は、少子高齢化について考えるうえで重要なテーマだ。
少し前の話題になるが、生涯未婚者と寿命について調べた。
国は、50歳時点で一度も結婚したことがない人の割合を「生涯未婚率」と呼んでいる。
日本人の生涯未婚率は、男性が28.25%、女性が17.85%に増えた。
その数値もショッキングであるが、もう1つショッキングな数値がある。
男性の生涯未婚者は、極めて短命らしい。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/afc7fac67c5e9a7cf41f0c1096096c5851c25872
死亡年齢の中央値は67.2歳。
その歳で未婚男性の半分は亡くなっていることになる。
なお、配偶者と離別した男性の死亡年齢の中央値は72.9歳であり、未婚者よりは長いが、全男性平均よりははるかに短い。
男女ともに、配偶者と死別した人が最も長命だ。
未婚者の死因を見ると、全体構成比よりも割合が大きい原因は、腎不全、糖尿病、高血圧性疾患などの生活習慣病が多い。
塩分、糖分、脂肪分の摂取が多いということか。
外食が多くなると、塩糖脂が多くなる。
独身の寂しさを埋めるため飲酒量も増えるのだろうか。
塩分や酒、タバコの量が増えても、本気で止める奥さんはいない。
アメリカには、40年以上前の調査結果ではあるが、独身男性は10年近く短命になるというデータがある。
日本の状況と傾向は似ている。
ところで、男性の生涯未婚者の寿命が短いのであれば、未婚者が多い国の男性は短命ではないかと思いOECD諸国を調べてみた。
しかし、逆にスウェーデンのように未婚率が高い国ほど平均寿命が長かった。
これはおそらく、食生活など生活習慣の違いが寿命に大きく影響し、既婚・未婚はさほど影響しないからだろう。
未婚率は、今後も世界各国で増加するだろう。
これまでは各国で平均寿命が伸びてきた。
しかし、スウェーデンのように未婚率が34%以上に増加し、かつ独身者が偏った食生活を続ければ、平均寿命は頭打ちになると推測される。
人生100年時代はどの国でも訪れないことになる。
100年時代が幸福な時代であるかは別の話になるが。
以上、生涯未婚者男性の寿命について調べた。
もし、未婚者が長生きを強く希望していないのであれば、健康への配慮を促すとか、余計なお世話だろう。
太く短く生きるのもありかと思う。
しかし、私の友人知人にも生涯独身者はいる。
本音としては、健康に気を付けて長生きしてほしいと思う。