BodySharing について(1)

ムーンショット型研究開発の1つに関連するBodySharingについて。
BodySharingは、ブログで紹介されていた本で知った。
この派手な表紙に釣られて読んでみた。
体験を共有するというアイデアが面白くて、玉城氏の研究についても調べてみた。

BodySharingは氏の人生観に由来する。
人生で最も貴重なものは体験である。 
体験によって人は成長し、豊かな人生になる。
体験を多く積むことが人生の目標とも言える。
この考えには異論もあるだろうが、アクティブな人はそんな人生観を持っているのだろう。
ビル・パーキンス氏の「DIE WITH ZERO」でも同じようなことが述べられている。

そして、1人が体験したことを地球上の全員が体験できる世の中を目指す。
それを実現するのがBodySharing

体験を多く積むには制約がある。
仕事で忙しい人は海外旅行に行けない。
休みが取れても、目的地までの移動が長い。
遊園地に行っても、乗り物の待ち時間が長い。

それらの時間的、空間的制約をクリアするには、アバターを使えばいい。
アバターが体験したことのうち、ハイライトだけをユーザーが享受する。
ユーザーは移動も待ち時間も関係ない。
アバターになるのはロボットや人か?

アバターを使って体験を積むための課題の1つは、いかに没入感・臨場感を高めるか。
ユーザーがアバターを動かすだけでなく、アバターが動いたときの感覚をユーザーに返すことも必要。
その感覚にもいろいろあるが、視聴覚だけでは不十分だ。
テレビでスポーツ番組や旅行番組を見ても、自分が体験したという気分にはなりにくい。

固有感覚」の検出・入力が必要。
固有感覚とは、物体に作用する感覚で、筋肉の重量覚、抵抗覚、位置覚など。

手で物を持った場合を考えると、
・重量覚は、物の重さ
・抵抗覚は、手に持った物が硬くて指を握り込めない感覚
・位置覚は、手の位置情報
これらを体で感じ取れば、没入感は飛躍的に増加するという。

玉城氏は、アバターを動かす装置、その感覚をユーザーに返す装置を発明した。
アバターになる人にパソコンなどから指令を与えて操作するのが PossessedHand
その研究論文は高い評価を受けた(東大総長賞)。

↓ は、指を動かす実験装置。
腕に巻いたたくさんの電極に電気を流す。
すると、電気が流れた筋肉に対応する指が動く。

電気で人の動きを制御するとは、ちょっと気持ち悪い・・

これを体のいろいろな所に付けられるようになれば、パソコンで人をコントロールできるようになるだろう。

(つづく)