相続税率を100%にすれば高齢者問題は解決する?

再び、和田秀樹氏の「人生100年老年格差」からの話題になる。

相続税率を100%にすべきという意見について。
和田氏はいろいろな所で主張している。
背景としては、寿命が延びて年金や医療保険が増えれば、税を負担する現役世代が高齢者に反感を抱くようになる。
すると医療費カットなど、高齢者に不利な提案が予想される。
実際、終末期医療を保険対象外にしようという意見があったらしい。

このような高齢者へのバッシングを防ぐ解決策は、相続税率を100%にすることだと主張している。

個人の金融資産が1,880兆円(2017年8月)、土地資産が1,000兆円くらいであるとすれば、毎年90兆円くらい相続されているが、相続税収は1兆円にも満たないらしい。
(注:上記数値は原文通りだが、贈与税収を含めればR6年税収は3.3兆円)

人生100年時代になれば相続人は60代,70代。
相続したお金の大部分は使われずに貯蓄されるだけ。
それが代々続くことに。
高齢者の間でお金が移動するだけになる。

和田氏は、相続税率を100%にするメリットは2つあると言う。
①税収が増え、高齢者の年金、医療、介護の費用を賄える
 → 社会保険料が安くなる
②高齢者は相続税を払うよりも生前にお金を使うようになる
 → 経済が活性化、高齢者への敬意

これらの和田氏の主張について考えてみた。
まず、相続税率を100%にすることは非常に難しいと思う。
和田氏もそう思っているだろう。
国の税制を決めるのは上級国民やお金持ち。
彼らのうち、自身の資産をお国や地元に納税して使ってほしい人は少ないだろう。
だから相続税収が少ないのだ。

次にメリットについて。
和田氏は、高齢者が生前にお金を使うようになると予測する。
ただ、いつ死ぬか分からないから少し取っておく。
その分は相続税になるというのだろう。

私は次の3通りに分かれると思う。
a. なるべくたくさん儲けてたくさん使ってしまう人(アクティブな人)
b. 老後資金がたまったら、すぐに仕事を辞める人(仕事が嫌いな人)
c. 老後に不安があるので長く働く人

いずれにせよ、遺産はあまり多くならないから①の税収増にはなりにくい。
②はある程度実現し、経済が活性化するだろう。
ただ、高齢者が尊敬されるだろうか?
お金の使い方次第だろう。
ギャンブルや無駄な贅沢をしていれば逆に軽蔑されるかも。

それよりも寄付するほうが尊敬されるか?
寄付金の使い道が分かっていれば、本人も満足できるだろう。

ただ、日本は世界では寄付が少ない国らしい。
皆が気軽に寄付する文化を作る必要がある。
(日本は、近年寄付が最も多い米国の1/30)
https://monodone.com/article/20

ということで、和田氏が言うように、人の意見を「そうだったのか!」と受け止めずに自分なりに考えてみた。
これで前頭葉が活性化すればありがたい。