そこはかとなく

日常の記録や気付いたこと、調べたことなどを書いています。

入社して1年以内に辞める人は意外と多い

各企業には新入社員が入社して、早く仕事を覚えるよう頑張っていることだろう。
そのような人達を心から応援したい。

しかし、現実には新卒1年で転職する人もいる。
これは新卒者にとっても企業にとっても大きな損失になるだろう。
1年で会社を辞めた理由を両者が正しく理解しておけば、早期退社を未然に防げるかもしれない。

ということで、入社1年以内に転職した人の理由等について調べた。
理由を書いたサイトはいろいろあるが、本人の考えなのか、サイト運営者の推測なのか分からないものが多い。
今回は転職した人へのアンケート結果を紹介したい。

R&G CAREER というサイトが転職者へのアンケート結果を公表している。
https://r-andg.jp/career/shinsotu_tensyoku_muzukashii/

2021年の調査結果によれば、大卒の新規就業者のうち14.1%の人が1年以内に離職している。
そして、そのうち90%以上の人が転職してよかったと回答してる。
転職した理由は、
1.人間関係が悪い
 上司とそりが合わない、無視されたなど
2.長時間労働・休日への不満
 休日出勤がある、時間外が多いなど
3.仕事内容が合わない
 ノルマが厳しい、飛込み営業させられるなど
4.求人内容と現実が違う
 職種、給与、休日、福利厚生などが聞いていたのと違っていた
5.給与が低い
 仕事の割に給与が少なすぎる
となっている。
また「成長できない」が10位に入っている。
業務内容や教育体制が不満だということだった。
最近の学生はこの点に着目する。

残業代が払われない、給与の未払いなどは明らかに違法だ。
企業に騙されて就職した学生は気の毒だ。

ただし、本人がやりたいことをハッキリさせていなかったとか、調査不足だったという理由もある。
・もともとしたかった仕事に転職した
・仕事に就いてから向いていないと気付いた
・希望の勤務地でなかった
・転勤があるのが嫌だった など
そういう理由ですぐ辞められたら、会社にとっても迷惑だろう。
お互いに情報提供・請求を十分していたら防げたかもしれない。

例えば、金融商品を売るとき、そのリスクについて説明する必要がある。
・この商品は、為替の変動により損失が生じる場合があります
などと、きっちり説明している。

一方、企業のHPでは夢のようなことを書いている。
・一緒にあなたの夢をかなえましょう
・未来に向けてはばたきましょう など
抽象的なイメージがあふれている。
企業は、HPを見る人の夢が何なのか分かるはずがない。
それで「夢をかなえましょう」とは無責任ではないか?

それよりも、
・全国の事業所に転勤する可能性があります
・当社では〇〇のスキルが必須です
・希望通りの職に就いている社員の割合は80%です
など、具体的なリスクや現状を書いたほうがいいだろう。
(転勤の有無については既に開示していると思われる。求人情報の記載項目については決まりがあるのだろう。)

せっかく就職したのだから、できれば長く働きたいし、長く働いてもらいたい。
求人するときに企業が開示する情報を、より多く、具体的に記載するようルール化することが望ましいのではないか?