そこはかとなく

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ワーキング・ホリデーとは?

知人がワーキング・ホリデー制度(ワーホリ)でオーストラリアに行った。
転職するので、次の仕事を始めるまでに海外を経験したいということらしい。

最近、語学等の勉強のためでなく、海外のほうが稼げるという理由でワーホリに行く人が増えているという。
だいぶお金を貯めて帰ってくる人もいるらしい。
ということで、ワーホリについて調べてみた。


まずは定義から。
外務省の説明を要約すると、
「ワーキング・ホリデー制度とは,二つの国・地域(以下、国等)が,相手国等の青少年に対して自国等の文化や生活様式を理解する機会を提供するため,自国等で一定期間の休暇を過ごし、その間の滞在費を補うための就労を認める制度」

海外経験したいけど、お金がない。
海外で働きながら生活したいという人のための制度。
仕事もできる休暇だからワーホリなのね。

その内容・特徴とは?
・日本のワーホリは、1980年にオーストラリアとの間で開始された。
・現在は29ヶ国の協定国がある。アメリカは協定国でない。
・イギリス、カナダなどはビザ発給数に制限がある。
・対象者は18歳から30歳までの人(25歳までの国もある)
・期間は原則1年までだが、オーストラリアなどは再度行くことも可能。
・ワーホリ・ビザで観光、就学、就労ができる 。
海外で語学を学びたい人には大変有効だとされている。

現地でできる仕事は?
その人の語学力やスキルによって異なる。
・比較的見つけやすい仕事は、
 ・日本食レストラン
 ・みやげ物屋
 ・ベビーシッター
 ・農家の手伝い など
・語学力やスキルが必要な仕事は、
 ・現地のレストラン
 ・現地のショップ
 ・オフィスワーク
 ・ツアーガイド など

どのくらい稼げるのか?
最低賃金はどの国も日本より高いようだ。だいたい1500円程度か。
オーストラリアの場合、最低賃金が24.36豪ドルらしい。
現在のレートで約2400円。
日本企業の大卒初任給を時給換算すると1400円弱のところが多い。
それに比べ、オーストラリアはだいぶ高めだ。

もっと気になるのが、帰国後の仕事だ。
ワーキング・ホリデー協会によれば、
ワーホリ経験者を貴重な人材として“優先的”に受入れている企業は決して多くはありません。(中略)ワーホリの経験を生かし就職できる会社を探しましょう。例えば、ホテル会社・海外旅行会社・翻訳会社や海外事業が活発な会社」
ということで、帰国後の就職には苦労しそうだ。
名前の通り、「ホリデー」と見られているということか。
実際にどのような仕事に就いたのか?
・英語を生かせる会社や仕事
 ・・旅行代理店、通訳・翻訳、調査業務
・元の会社や仕事
となっている。
また、再度ワーホリに行く人もいる。
行った国には再度行けないが、行っていない国に行く。
現地で就職する人は少ないようだ。

何だか青年海外協力隊と似ている。
その経験者も帰国後の就職に苦労し、再度海外に行く人がいる。
せっかくの海外経験や語学が評価されていない。

このように、ワーホリが企業にあまり評価されない理由はいくつかある。
・せっかく海外に行ったのに、日本人としか交流しない。
 ・・外国人とのコミュニケーション力が高まらない。
・海外に行く前や行ってから、外国語を勉強しない人もいる。
 ・・語学力が身につかない。
・簡単な単純労働に就く人が多い。
 ・・スキルアップや語学の勉強にならない。
というように、海外に行っても何も身につかないで帰ってくる人がいる。

ワーホリは若い時だけの貴重な海外経験の機会だ。
せっかく海外に行くのだから、そこでしか得られないスキルを身に付けてほしい。
もちろん、お金を貯めて日本に帰ってから何か始めるのもアリだ。