本や雑誌が売れなくなったと言われて久しい。
実際のところ、どのくらい売れているのか調べてみた。
出版物の推定販売金額については、公益社団法人 全国出版協会が説明している。https://shuppankagaku.com/statistics/japan/
概要は以下の通り。
・出版物全体の売上げは、1996年までは上り坂一辺倒
消費税が5%に増税した1997年に初の前年割れ、以降、下降の一途
・・ピーク時の6割程度に減少
・雑誌は、少子高齢化、ネット・スマホの普及などで需要が激減
・・ピーク時の3割程度に減少
・書籍はまだ健闘しているが、読者は高齢者にシフト
・学習参考書や児童書など、教育分野の需要は底堅い
・コミック(紙+電子)のシェアは4割を超え、依然として拡大傾向
電子出版については、2014年から発表しており、
・この9年間で電子出版の市場は大きく拡大
・・2022年の売上げは雑誌を上回る
・なかでも電子コミックの成長が著しい
・電子市場におけるコミックのシェアは9割に迫っている
出版物の売上げには、明らかにコロナが影響している。
コロナ前の2019年に比べ、コロナ期には、
・紙の書籍、雑誌は減少がストップ
・電子出版は引き続き急拡大
ちなみに、図書館の利用者数はコロナ期に減少している。
コロナ期は、本屋で買って家で読むとか、電子書籍を読んだのだろう。
今後の売上げについて考えてみた。
書籍は、読者の高齢化が今後も進むだろう。
雑誌は、ネット情報で代替できる内容が多いように感じる。
いずれも、今後も売上げが減るのではないか。
逆に、電子コミックは今後も増加するだろう。
スマホで文字は読みにくいが、絵であれば分かりやすい。
購入するのも、一度手続きすれば簡単だ。
以上、話に聞く通り、紙の本や雑誌は一貫して減少している。
電子出版がそれらに代わるだろう。
しかし、内容としては娯楽系のコミックが増える。
出版物の質の低下が懸念される。