そこはかとなく

日常の記録や気付いたこと、調べたことなどを書いています。

日本人はなぜスキーをしなくなったのか?

日本のスキー場に外国人が溢れているというニュースを見た。
リフトに乗る行列にも、食事をする人にも外国人がとても多い。
ここは外国か?と勘違いするような映像だった。

近年、寂しくなっていたスキー場にお客さんが戻ってくるのはいいことだ。
北海道などでは雪質がよく、海外スキーヤーから高く評価されているらしい。
また、寒い所でスキーをした後、温かい温泉に入り、美味しい日本食を食べることもできるから、日本を満喫した感はとても高いだろう。

それにしても、日本人はなぜスキーやスノボをしなくなったのだろうか?
バブルの頃はこぞってスキーに行っていたのに。
映画「私をスキーに連れてって」の真似をして盛り上がっていたのに。

ということで、なぜスキーをしなくなったのか調べてみた。

日本のスキー・スノボ人口は、下のグラフに示すように、1998年の1800万人をピークに下がり続けている。
2020年には430万人になった。
これはピーク時の4分の1である。


なぜスキー・スノボをしなくなったのか?
ネットで調べると、その理由には、レジャーの多様化や降雪量の減少が挙げられている。
また、スキーヤーへのアンケート結果などを要約すると以下の通り。
・お金がかかる
 スキーに行くには、道具やウェアを揃える必要がある。
 また、スキー場まで遠い人が多いので交通費や宿泊費がかかる。
 そして、リフト代、アフタースキー代などもかかる。
 初期投資に加え、1回行く度に数万円かかることに。
・時間がない
 スキーに行くだけで片道数時間かかるのが普通だろう。
 行けば1日は滑っている。
 スキーだけのために何日か空けておく必要がある。
・行くのが面倒
 スキー場まで遠い人が多い。
 また、当然、雪が積もっている所にたどり着くまでに一苦労ある。
・準備が面倒
 道具やウェアの購入、手入れなどが必要。
 行くには、ツアーの申込みまたは車の準備が必要。
 車のタイヤにチェーンを巻くのは面倒だ。
 時間を確保するため、仕事の調整が必要になることも。

他に、寒い、怪我をする恐れがある、などの意見があった。
確かに、家の中でeスポーツをするのとは全く違う。

しかし、これらはスキーやスキー場の本質であり変えることはできない。
スキー場は遠いもの、行くのにお金や時間がかかるもの。

スキー関係の事業者は、流行の後の展開を考えていたのだろうか?
スキーをもっと盛り上げるには何をすればいいか。

スキーは道具やツアーにお金がかかるが、ゴルフのような高級感はなかった。
・バブルの頃、ホテルもレンタルスキーもボロい。
・昼食はカレーやカツ丼(それも旨いが)
というのが普通だった。
スキー場まで行くのも一苦労だ。
・夜行バスのツアーで行ったら、着いたときには疲れている。
・自分で車のタイヤにチェーンを巻いて雪道を運転するのも大変。

多少は改善策があった。
・高級ホテルができたり、昼行バスや電車ができた。
・食事は、バイキングができたしメニューが多様化した。
・ゴンドラには風雪を防ぐフードが付いた。
・レンタルスキーも安くなった?

しかし、もっと改善できたのではないか?
・雪のない地域まで格安で送迎する
・日帰り者のための仮眠施設やシャワーを設ける(あるが少ない)
・子供の遊び場を充実させる など

最近増えてきた海外スキーヤーは、雪質には満足するだろう。
しかし、サービスや利便性が良くなくて一時的なブームで終わることはないか?
これからもスキー関係者で盛り上げてほしい。