そこはかとなく

日常の記録や気付いたこと、調べたことなどを書いています。

仕事が好きだけでは成功しない?

鳥山明さんを追悼し業績を振り返る記事がたくさん出ている。
その中で印象に残ったのが以下の記事だ。

鳥山明さん、紙とデジタルの楽しさを底上げ…「ジャンプ」けん引し「ドラクエ」で卓抜なデザイン : 読売新聞

盟友の元編集者、鳥嶋和彦さんとの昨年の対談で、2大ヒット作は、実は全然自分の好みではなかったと明かし、「本当に自分の好きなように描いたら、絶対受けない」と語ったのが印象的だった。

2大ヒット作とは、Dr.スランプドラゴンボールだ。

一般に、就活する学生に対して、
「自分の得意なことや好きなことを仕事にすれば、成功する可能性が高くなる。
 ゲーム好きの人がゲームを何時間でもできるように、好きなことならいつまでやっても疲れない。」
などと説明することがある。
鳥山さんの場合、漫画家になりたくてなって成功したのだろう。
その点は幸せだっただろう。
しかし、その大ヒット作は好みではなかったとのこと。
鳥山さんの好みは脇に置いておき、周りの人がヒット作になるようにコントロールしていたのだろう。
お金を儲けるには、自分の好きなことを好きなようにやるわけにはいかないということか。

サラリーマンから見ると、漫画家だけでなく、スポーツ選手や芸術家などは自分の好きなことをやっているように思える。
サラリーマンは好きなことを諦めた代わりに生活の安定を得たと考える人もいるだろう。
しかし、細部まで見ると、全部好きなようにはできない不自由さが彼らにあるように感じた。
それが仕事というものか。
サラリーマンの私としては、ほんの少し、彼らとの共通点を見いだすことができた。