就活解禁 既に内定者は3割超えと言われているが

2025年卒の大学生の就職活動において、3月1日に採用説明会が始まった。
一方、内定者は既に2割超えとも3割超えとも言われている。
就活の前倒しが進み(本当?)、学業をはじめ学生生活への悪影響が懸念されている。

という一般論は置いておいて、もう1つ問題点がある。

ときどき、大学の先生とお話しすることがある。
先生方は、学生のことを懸念している。
・ゼミに配属になっても学校に来ない
・学問に興味がない
・長文が読めない、読まない
・卒論で満足な文章が書けない
・問題を考察し次にすべきことを考えられない
などなど、先生方が集まるとそのような話になるらしい。
これはFラン大学の話ではない。
中堅以上の大学の話だ。
トップクラスの大学でも、昔のような探究心はないという。

対策として、週に1回は必ず登校させる。
全員参加で卒論の進捗状況を報告させるという。

卒論は、学生と先生がネットでやり取りする。
文章がまずくても、先生は赤字で添削しない。
「ここ、意味が分からない」とコメントするのみ。
学生に考えさせて、意味が分かるように修正させる。
もし先生が赤字添削したら、学生はそのとおり修正する。
修正で前後の文脈が乱れても、学生は気にしないという。

私が大学を訪ねたのは、卒論締切の2週間前だった。
それでも学生は来ていなかった。
昔なら、卒論の締切前は大忙しだった。
研究室に泊まる人も少なくなかった。

先生は言う。
「だから、入社したら、一から教えてください。
 技術、話し方、文章の書き方など、全部。」

となると、学生は何のために学校に行っているのか?
「学生は、大卒という肩書がほしいだけ。」

これは困った。
人手不足の中、新卒採用の意味が薄れる。
小さな企業では、新卒を一から育成するための人材を確保できない。

ここは転職者のほうがよいか。
何か事情があって会社を辞めた人たち。
こちらの田舎で働きたい人たち。

中途採用の即戦力。
が見つかればいいけど。