そこはかとなく

日常の記録や気付いたこと、調べたことなどを書いています。

就職するならよーく考えて!

私は、都会の大学を出た後、地方都市で就職した。
近頃、社員の採用が難しい。中小企業の新卒採用は特に難しい。
ある試算によれば、中小企業の生涯賃金は大企業より3割くらい少ないらしい。
これでは、中小企業に就職したいと思う学生は少ないだろう。
できれば大企業に就職して、高い給料をもらいたいと考えるだろう。

一方、転職者は当社でもそこそこ採用できている。
最初、都会の企業や大企業に就職したものの、いろいろあって転職を考えるのだろう。
転職するなら地元に帰りたいと思う人が多いのか? 当社の中途採用者は、地元出身者がとても多い。

転職者は大いに歓迎する。
特別なスキルを持っていれば御の字だし、持っていなかったとしても、他の企業で経験を積んでいるから、会社での仕事のやり方が分かっている。

50代で転職を希望する人が結構いる。
故郷に住む親の介護が必要になったとき、地元企業への転職を考えるというパターンが多い。給料が下がっても、背に腹は代えられないという。

しかし、受け入れる企業としてはちょっと困る。
50代で入社したら、仕事に慣れた頃には60歳の定年退職が目の前になってしまう。能力をフルに発揮する期間が短いし、会社はまた新しい人を探さないといけない。

誰の親でも必ず老いるし、老いてから都会に呼び寄せるのは何かとハードルが高い。
子供が地元に帰って親の世話をする可能性は結構ある。
だから、学校を卒業したら、最初から地元で就職すればいいのにと思う。

地方は物価が安いから、収入が低くても何とかやっていける。
大企業では転勤がつきものだろうが、転勤がない小さな企業であれば共働きをしやすい。

学生さん、目先の収入に惑わされないでね。
仕事は自分だけの仕事ではなく、ファミリービジネスの一部と捉えて、先々のことまでよ~く考えてね。
就職担当からのお願いでした。