実家の家と土地を売った話をしたい。
親が亡くなって実家を相続した。
両親の家と祖父母の家は二世帯住宅のようなもので、両方とも相続した。
しばらくは、私が草取りなどして維持していた。
その家に住んだ期間は短く、特に思い入れはなかった。
近所の人は親切だけど、田舎だし殆どの人が年上だったので付き合いは面倒だった。
私は別の所に家を建てていた。
これ以上、固定資産税とか公共料金とか払いたくなかったので、実家は売ることにした。
ただ、家の中には祖父母と両親の遺産が盛りだくさん残っていた。
金額にしたら雀の涙だが、ボリュームは多くて片付けが大変だった。
業者に頼まず、1年以上かけて自分で片付けた。
片付けながら、地元の不動産屋と売る方策を練った。
家は撤去して土地だけ売ってもよかった。
しかし、接道の幅がとても狭いし、土地の形もいびつだった。
不動産屋は極めて売りにくいと言った。
それで、家を貸す「賃貸」を提案してきた。
ただ、風呂のボイラーや井戸のポンプが故障していたし、外壁の化粧板も劣化していた。
床も一部傷んでいて張替えが必要だった。
賃貸するまでに修繕費が数百万かかるだろう。
不動産屋が見積った家賃では、修繕費の元を取るのに10年かかる。
それも、ずっと借り手がいたとして最短で。
何だかバカバカしいので賃貸は止めた。
そしたら、不動産屋が手を引いてしまった。
無責任と言えば無責任、商売と言えば商売。
どうしようかと思案していたら、親戚の人に格安で譲ったらどうか?と言う人がいた。
親戚のAさんの家は築60年以上で、湿気もあってボロボロ。
庭は竹薮になりつつあった。
他に実家を売る方法がないから、格安でAさんに譲ることにした。
ただし、あまり安く譲ると税法上は贈与になるらしい。
Aさんが贈与税を払わないといけなくなる。
ネットで調べたら、固定資産税評価額の1/2以下で売った事例があった。
一部は贈与になると裁判で判断されたようだ。
それで、評価額の1/2以上で売ることにした。
それでも、家は古いし土地はいびつで使いづらいので格安だった。
Aさんは喜んで買ってくれた。
Aさんは器用な人で、井戸のポンプとかの不具合を自分で直していった。
それから数年たった。
近くに用事があったら、時々様子を見に行っている。
自分や両親が住んでいた家のその後が気になる。
家にはそれほど思い入れはなかったはず。
だが、売って何年経ってもなかなか心は離れない。
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by よくわかる!不動産売却 不動産売却の基礎知識を解説