花見の時期に思うこと

今年も花見の時期がやって来た。
最初に開花したのは高知県だとか。
だからではないが、明日から高知県に花見に行ってくる。

花見の時期になると思うことがある。

大学を出て、前に勤めていた会社に入社してすぐの休みの日、新入社員 数人で公園に花見に行った。
見事な桜がたくさんあって、しかも満開だった。
希望の会社に入社できた高揚感と相まって、参加者全員が満足感に浸っていたことだろう。
ということが皆の表情から想像できた。
参加者には女性もいて、華やかな雰囲気でもあった。

それから30年以上たって、私はその会社を退社した。
クビ同然だったと私は認識している。
役員らの機嫌を損ねるようなことを言ったら、そうなるなあと思った。
だが先輩方と比べ、自分だけ早めにクビになったことには納得できなかった。
心の中にモヤモヤ感が残ることになった。

翌年の春、ふと、新入社員の時に花見に行ったことを思い出した。
それで、同じ公園に行ってみた。
空は曇っていたが、とても暖かい日であった。
桜は満開だった。
あの日とよく似ていた。

ただ、大きかった桜の木は、太い枝が切られて小さくなっていた。
隣には小さな桜の木が植えられていた。
世代交代か。
見栄えはしなかったが、10年、20年たてば、またいい感じになるのだろう。

人生、いろんなことがある。
いいこともあれば嫌なこともあるのだろう。
いい時代もあれば悪い時代もあるのだろう。
そんな気がして、クビになったモヤモヤ感が少し和らいだ。
過去にこだわっていても仕方ない。
これからは自分の好きなことにシフトしていこう。
(仕事はそこそこで)