残さず食べることへのこだわり
最近、ふと思った。
日本人は食事の食べ残しに厳しいような気がする。
この点について調べてみた。
子供の頃、家でも学校でも食事を残さないよう躾けられた。
幸い、私はいつも残さず食べていた。
給食をお代わりすることもあった。
クラスには、給食を残す子がいた。
残す子はだいたい同じ子だった。
理由は、好き嫌いというより単に少食だったのだろう。
小学校のときは4人1組の班を作り、班全員が残さず食べる競争をしていた。
班全員が食べ切るまでは全員が遊びに行けなかった。
その圧は、少食の子にとって相当大きかっただろう。
残さず食べる圧は学校だけではない。
たいていは子供に圧がかかるが、大人に圧をかける人もいるようだ。
垣谷美雨氏のエッセイ「行きつ戻りつ死ぬまで思案中」の話。
氏が店に行ったとき、近くに若いカップルがいた。
男性は食べ終わり、女性は食べかねていた。
男性は女性に残さないよう圧をかけていた。
何とか食べ切った女性は、男性(以下、圧男)が支払っているうちに店を出て行った。
さよならと言って。
日本では、残さず食べることがマナーだろう。
お茶碗の米粒1つまで食べる。
世界的に見ても、残さず食べるという意識があるようだ。
(中国(注)や韓国の宴席では、料理が十分だと示すためにわざと残すが)
ただ、日本では圧が強すぎるのではないか?
特に給食に関しては。
自治体の広報誌にも書かれている。
「食とみどりの新発田っ子通信」 新潟県新発田市https://www.city.shibata.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/219/34.pdf
残すことは食べ物だけではなく、大切な資源や労力も無駄にしていることになります。
成長期は特に、心と体の健康のためにも、栄養バランスよく食べることが大切です。
そのことを意識することで食べ残しが減り、結果として地球環境を守ることにもつながります。
また、学校給食の食べ残しは今も問題視されている。
「学校給食に関するアンケート調査結果」 柏市教育委員会https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/5904/anketokekka.pdf
給食を残す理由は,「嫌いなものが出るから」(75.8%)が最も高く,「量が多いから」(59.0%),「食べる時間がないから」(46.8%)となりました。
今でも、給食の食べ残しは許容されないようだ。
理由は、料理人への感謝や食材のロス防止だけではなく、
・生徒の栄養摂取量が減る
・ゴミが増える
ということらしい。
言いたいことは分かるが、圧をかけるのは心の成長に良くないだろう。
新発田市が言うように、給食は 心とからだの栄養になってほしい。
大人になって、圧男のように振舞われたら周りが迷惑だろう。
残さず食べる・食べないの いいとこ取りの解決策はある。
食べ残しは持ち帰ればいい。
私もたまに唐揚げなどを持ち帰る。
持ち帰りは店にもメリットがある。
食べ残しがゴミにならなくてすむ。
また料理が不味いから残すのと、美味しいから持ち帰ってでも食べてくれるのでは、全然気分が違う。
圧男もドギーバッグ(持帰り容器)を頼めばよかったのだ。
しかし、給食の持ち帰りは法律で禁止されている。
なぜだろうか?
店では普通に持ち帰っているに。
先日のニュースを見ると、食品ロス削減の観点から見直しの議論はされているようだ。
しばらくその結論を待ちたい。![]()
(注) 中国の食べ物をわざと残す習慣は変わりつつある。
2021年に反食品浪費法が成立。
客が大量に食べ残したら、店は残り物の処分費を請求できる。
大食いの映像の配信も禁止された。
この背景には、食糧危機に備える意識があるという。
やっぱりすごい国だ。
