お客様は神様です は誤解の始まり

「お客様は神様です」というフレーズは今でもよく聞く。
昭和の名演歌歌手、故 三波春夫氏の有名なフレーズ。
パロディもいろいろあった。
また、カスハラが横行して以降、批判が多いフレーズでもある。

この言葉は、三波氏が歌う時に、「神前で祈るときのように、雑念を払い、真っさらな心にならなければ完璧な芸を披露することはできない」とする心構えを語ったことが元らしい。

しかし、その後、あらゆる客が神様だと見なされるようになった。
この誤解が、店に来た客が店側を見下すとか、商品やサービスに対する過剰な要求を付けるときの根拠になっているとも言われている。

この誤解に対し、三波氏の公式サイトで説明がなされている。
三波春夫にとっての「お客様」とは、客席にいらっしゃるお客様のことであり、商店や飲食店などのお客様のことではないし、営業先のクライアントのことでもない。
お客様問題に一歩距離を置いている。

カスハラに対する店側の対応も進化・強化してきた。
過剰な要求や言いがかりを付ける客は、もはや客とはみなさず、
「お客様のご要望にはお応えできないから、他の店に行ってください」
と言う。

海外では、店がお客さんを選ぶのは当たり前だと聞いたことがある。
利益にならない人、店にふさわしくない人は客になって貰わなくてよい、店側からお断りするということだ。
(私も服装で入店拒否されたことはある)

小学生の頃、先生が「物を売ってくれる店には感謝しないといけない」と言っていた。
今はその意味がよく分かる。
店に物を並べるまでに、どれだけの人達がどれほど苦労したか。

客は、モノやサービスに対して相応の対価を支払う。
店はお金を支払ってくれた客に感謝し、客は物やサービスを提供してくれた店に感謝すればいい。
お互いにハッピーになれたらいいと思う。